宮下 翔平/CISO
2016年に新卒でNTT-ATに入社。IoTシステム開発を中心に携わり、セキュリティ診断プロジェクトなどにも関わる。その後、ヤフー株式会社に転職し、DevSecOpsや全社OSS管理などを推進。現在はパートナープロップでCISOを務め、セキュリティと開発の両立を目指し、日々新たな挑戦を続けている。
始まりは「副業」から。自分の意志と、会社のビジョンが重なった瞬間
ーー本日はよろしくお願いいたします!まず、宮下さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
私は2016年に新卒でNTT-ATに入社し、最初のキャリアをスタートしました。大学時代は情報科学部で主にIT技術を学び、特にコンピュータグラフィックスに興味を持っていました。NTT-ATでは、IoTシステムの開発やセキュリティ診断プロジェクトに携わり、ソフトウェアエンジニアとしてのスキルを培いました。2021年にヤフー株式会社へ転職し、ここではDevSecOpsの推進に取り組み、いわゆるプラットフォームエンジニアとしてOSSのライセンス管理や、セキュリティリスクを低減するためのツールの導入などに関与しました。
ーーパートナープロップを知ったきっかけを教えてください。
パートナープロップを知ったきっかけは、友人からの紹介です。彼から会社のビジョンや取り組みを聞き、興味を持ちました。ちょうどその頃、副業を始めたいと考えていたこともあり、新たなチャレンジとして関わることを決めました。
また、ヤフー株式会社ではセキュリティに重点を置いた業務が中心だったため、以前よりも開発に直接関わる機会が少なくなりつつありました。そこで、開発経験を積みながら新しいことに挑戦できる環境を求め、パートナープロップへの関わりを決めました。
ーーなぜ、副業からパートナープロップにジョインしようと思ったのでしょうか?
入社を決めた大きな理由は、半年ほど一緒にプロジェクトを進める中で、チームメンバーと非常に良い関係を築けたことです。一緒に働いている人たちが素晴らしく、共に大きな目標に向かって挑戦できる環境が魅力的でした。
また、パートナープロップが挑戦しようとしている領域は、まだ形ができあがっていない新しい分野であり、そこに大きな可能性を感じました。さらに、会社の文化やビジョンが自分の「0から1を生み出し、それをスケールさせていきたい」という意志と強く結びついていたことも大きな決め手でしたね。技術的な面でも多くの挑戦があり、自分の成長を促す環境だと感じました。
優秀な仲間と大きい裁量。パートナープロップの魅力と可能性
ーー現在、パートナープロップではどのような役割を担っているのでしょうか?
現在、私はCISOとして、主にセキュリティ全般とソフトウェア開発に関わっています。具体的には、セキュリティのリスク管理をはじめ、開発プロセスの効率化やインフラの設計・運用にも携わっています。特に、セキュリティが事業の成長を妨げることなく、むしろ推進力となるような形で導入することを重視しています。
さらに、コーポレートITの強化にも取り組んでおり、組織全体のIT基盤を支えつつ、プロダクトの品質向上や開発チームのパフォーマンス最大化を目指しています。
ーー入社してからのギャップはありますか?
半年間やってみた結果、大きなギャップはありませんでした。良い意味で、入社前に感じた期待に沿った環境だと感じています。
具体的には、組織全体に一貫性があり、対応する範囲が非常に広いことです。チームが成長し続けており、優秀なメンバーもどんどん増えている点も大きな魅力です。
一方、まだ若い組織であるため、事業のスピードが非常に速く、セキュリティを見ている立場からすると思っていた以上に問題が発生しやすい状態だと思っています。
幸いなことに事業側のメンバーもセキュリティをしっかり意識してくれているので、課題があっても協力しながら解決し、組織としてさらに強くなっていけると思います。
ーースタートアップにおいてスピードが重要とされる中、セキュリティと開発のバランスを取るという点で、特に意識していることはありますか?
開発とセキュリティは時に対立することもありますが、パートナープロップではそれを両立させるために積極的なコミュニケーションを心がけています。例えば、新しい開発機能を実装する際には、セキュリティリスクを事前に評価し、それに応じた対策を立てています。また、セキュリティチームと開発チームが密に連携し、スムーズに作業が進むように工夫しています。
ーー最後に、パートナープロップでの今後の挑戦について教えてください。
今後のパートナープロップでの挑戦として、まずはセキュリティ組織の更なる強化を目指しています。特に、「BizDevSecOps」という考え方に基づき、セキュリティが事業成長を妨げるのではなく、自然に組み込まれて支える存在となることが重要と考えています。私たちは、単に守りのセキュリティではなく、ビジネスと技術の成長を加速させるためのセキュリティを提供することを目指しています。
また、認証取得やセキュリティの高度化を進めつつ、開発チームとセキュリティチームの分断が起きないような組織や仕組み作りを行いたいです。パートナープロップにおけるセキュリティは、単にリスクを回避するためのものではなく、事業を支え成長させるための重要な要素と考えています。そのため、事業を成功させるために必要なバランスを取りながら、今後も挑戦を続けていきたいと思います。