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2025年、7gardenはバーティカルAIに注力します

この記事は何か?

はじめまして、株式会社 7garden で DX 事業責任者をしております、田原です。 7garden は「一点もの」をコンセプトとしたホテル運営と同時に、特に集客領域における SaaS を始めとした DX 事業を展開しています。この 4 月から新たな期を迎えた弊社ですが、今期の投資・再注力テーマの 1 つとして業界特化型 AI・LLM アプリケーション開発を掲げています。 7gardenがホテル業界×AI について、何を考え、何をしようとしているか、これまで共に戦ってきてくれた仲間とこれから仲間になるかもしれない方に向けた記事です。

※ なお、この記事では「AI」というワードが多用されますが、それらはすべてLLMのことを指しています

目次

  1. この記事は何か?
  2. 自己紹介
  3. ソフトウェア・プログラミングとの出会い
  4. 奇妙な1年間
  5. SaaS開発の本格化
  6. DX事業のこれまで
  7. コロナ回復によって生まれたホテル市場の”期待”と”課題”
  8. バーティカル AI でホテルマーケティングのあり方を変えたい
  9. なぜマーケティング領域なのか?
  10. 7gardenを日本で最もホテル業界の生産性を向上する”DXカンパニー”にする
  11. 7garden hotelsのマーケティングをイネーブルメントする
  12. 世に出す前に自社ホテルで検証する
  13. ホテル運営を通じて感じた"痛み"
  14. We are Hiring!!

自己紹介

まず、はじめましての方向けに少し自己紹介をさせてください。
私はエンジニアであり、プロダクト開発が主戦場ですが、エンジニアとしては少し変な経歴の人間です。

ソフトウェア・プログラミングとの出会い

ここでは割愛しますが、僕は入社前に大きな挫折をしました。それをきっかけに製品を作る側に回りたいという気持ちを持ち、そしてプログラミングに出会いました。当時の僕は、スキルさえあればこの瞬間思い描くものを形にできる、その「自由と制約のなさ」に感動しソフトウェアにのめり込みました。
そんな私も1人のエンジニアとして、ChatGPTの登場以降LLMの進化・可能性に日々ワクワクしています。思えばそれは、これまでエンジニアの領域だったソフトウェアにおける「自由と制約のなさ」がプロダクトを通してあらゆる職種・業界の人の手に渡る世界への興奮なのかもしれません。

奇妙な1年間

7gardenには第二新卒のような形で2019年に入社しました。上述の通りエンジニアを志し入社しましたが、どういう訳か当時浅草で運営していたホステル併設のフレンチトーストカフェで店長を務めることになりました。
当時の僕が業務で向き合うのはソースコードではなく、日々のシフト調整、UberEatsからの注文通知、そしてPLでした。
僕もキッチンに立ちフレンチトーストを焼くのですが、その合間にプログラミングの勉強をする、という1年間がありました(笑)
遠回りにも見えますが、飲食業態のPLは本当にシビアで1分でもコストコントロールの気を緩めるとあっという間に赤字化する世界だと感じています。事業運営における基本的な考え方はこの時代に培われたと思います。

SaaS開発の本格化

コロナ禍を機にSaaS開発が本格化し、同時に私もPdM兼エンジニアとして業務を本格化させました。
エンジニア・デザイナーチームをディレクションしながら自ら実装も行う2年間を経て、2022年秋から事業責任者を務めています。
苦しいフェーズでは自ら商談して契約を取り、チャーン改善のためCS現場に潜り込み、オフィスに帰ったらプロダクトを改善する、といった立ち回りをしていました。
当初は右も左も分からず、今も全くの道半ばではありますが、幸いにも心強い仲間・素晴らしいお客様に恵まれ一定の事業成長ができています。

DX事業のこれまで

なぜ7gardenがバーティカルAIに取り組むのかの経緯として、DX事業の過去についてお話しします。
7gardenは「オンラインとオフラインの狭間」での事業展開にこだわっており、その領域を宿泊業界に置いている会社です。ですので業界特化を前提に、SaaSを始めとしたテック事業は創業当初からの構想でした。
そして上述の通りDX事業の発足はコロナ禍です。2020年以降、ホテル市場における送客・ファイナンスがストップしたことにより、逆説的にSaaS事業へのリソース投下が積極化することになりました。

業界特化型LINE拡張サービス「tuna」の開発経緯

代表北野が書いたこちらの記事にまとまっています。

ホテルの集客は、Booking.comやExpedia、楽天トラベルやじゃらんなどOTA(Online Travel Agent)と呼ばれる予約ポータルサイトからの送客が多くの割合を占めます。これは顕在化した宿泊需要をポータルに集め、それを宿泊施設へ還元するモデルです。一方でコロナ禍では顕在化した宿泊需要など存在せず、一時的にではありますがOTAに人が集まることもなくなりました。そんな中で弊社は、施設がゲストに直接アプローチ可能なタッチポイントの構築を先送りにした課題を痛感しました。

とあるウェビナー資料

そしてLINE上で、宿泊施設の持つリッチな予約・顧客データを、滞在満足度の向上・滞在後のリピート促進に向け利活用可能な形を模索した結果生まれたのが「tuna」というプロダクトです。

業界特化型LINE拡張サービス「tuna」

コロナ回復によって生まれたホテル市場の”期待”と”課題”

2023年以降、国内外の旅行需要は徐々に回復を見せました。「需要回復に伴う売上向上」の期待が広がると同時に、その機会を活かしきれないケースが業界に多いのでは?という課題感を持ちました。それは端的にいうと、

  • ノウハウ不足
  • 人材不足

の2点です。

コロナ禍の数年間、多くのホテルは生き残りをかけてローコストオペレーションを続けてきました。
需要だけが回復してもリソースをすぐに獲得できる訳でもなくOTAを始めとした集客チャネルが最適化されていないケースが散見されました。
弊社は1棟目の開業当初から、”集客力を競争優位の源泉とする”方針で運営を続けてきており、このタイミングで、培った知見を活かして、お客様のOTA運用をご支援するサービスの提供も開始しました。ここで得た学びもあり私は今、OTAを始めとしたホテルマーケティングの生産性はLLMによって飛躍的に伸ばせると考えています。

バーティカル AI でホテルマーケティングのあり方を変えたい

ホテル業界最大の課題は、採用難・雇用の安定化、すなわち人材不足です。これはホテル業界に限った話ではありませんが、特に顕著な業界だと言えます。
当然ホテル運営に必要なあらゆる機能がこの影響を受けます。その中でもAIによる最初の課題解決としてマーケティング領域を選びました。

なぜマーケティング領域なのか?

7gardenを日本で最もホテル業界の生産性を向上する”DXカンパニー”にする

僕たちDX事業・チームのミッションに掲げているものがこれです。

(7gardenのDXには3つの意味を込めていますが、それは先日のヒロセの記事をご参照ください。)

DX事業は事業単体としての成長を実現しつつ、7gardenホテル全体の成長エンジンの実装を目的に日々活動しています。
そして先述の通り、7gardenの競争優位の源泉は「集客力」にあります。
よって私たちは、DX事業で培ったノウハウを、自施設のマーケティング能力の向上に還元することを目指してきました。

7garden hotelsのマーケティングをイネーブルメントする

幸いなことに弊社は過去の運営実績をご評価いただけており、需要の追い風もあり数多くのホテル開発案件のご相談をいただいています。
今年〜来年にかけて開業ラッシュが控えており、以降は最低でも四半期に一棟ペースで開業が続く見込みです。これは固めのKPIであり、それ以上の成長もかなり現実的です。

これだけの開業をこなしつつ、施設単体としての成長を実現するためには、マーケティングのスケーラビリティの確保が必須になります。
一方で業界内で高度なスキルを持つ人材確保の難易度はに日に日に高まっていく中、その答えをどこに求めるのか?必然それはAIだと考えます。
下記は完全に社内向けの資料ですが、構想ではマーケティングの日常業務はAIを中心に周り、ホテルマーケティング業務のウェイトは実務の遂行から、AIを活用した仕組みのアップデートに移行していく未来を構想しています。

世に出す前に自社ホテルで検証する

DX事業・バーティカルソリューションの側面で見た時に、弊社のプロダクトの顧客はまず弊社のホテルであると言えます。これはあらゆる取り組みの顧客価値を、まず弊社自身が検証できることを意味します。このプロダクトに価値はあるのか?に対するスピーディに意思決定できる環境は弊社の強みの1つです。

ホテル運営を通じて感じた"痛み"

これはほとんど個人的な思いでもあるのですが、従来のホテルマーケティングは緊急性が高く、かつルーティン的な業務が非常に多いと感じています。
例えば、Booking.comやじゃらんなどOTAで定期的に開催されるセール・プロモーションへの参画作業などが代表的です。これらは非常に重要な業務である一方、優秀な方ほど半作業的にこなせてしまうものです。こうした業務に忙殺される結果、クリエイティビティやアップサイドを感じなくなり、業界を離れてしまうケースをよく目にします。私自身こうした理由でメンバーから退職を告げられたこともあります。それは心に来るものがありましたし、1on1でこういった趣旨の相談をしてくれるメンバーもいます。弊社内に限らず、業界全体に対して、ここに新たな未来を提示していきたいと考えています。

それには大きく2つがあります。

  • 【チャネル最適化業務】から【AIを活用した仕組みの最適化業務】へのシフト
  • 【チャネル最適化業務】から【より上流の商品設計業務】へのシフト

これらはここに全て書くと長くなりすぎてしまうためここでは割愛します。
カジュアル面談いただければ全てお伝えさせていただきます。

We are Hiring!!

現在7gardenはホテルを共に成長させるマーケター、上記のLLMアプリケーションを共に作るエンジニアの仲間探しを積極化しています。

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